立春と新月の木

2008/2/5

昨日は、立春でしたねぇ。

なんで こんなに寒いのに 春やねん! って 思いますが

節分で 季節を分けて 土の中や樹木の中では
そろそろ 春を迎える準備に入るという事です。

旧暦の今年は 2月7日 の新月から始まるのです。

昔 日本では 「新月( 塑)」を1日目とし、
次の新月の前日までが1ヶ月として 生きてきました。農耕民族である日本人は、太陽よりも月との関係が
大切だったのですね。漁業は元より、現在の農業でも月の満ち欠けを利用して、
なるべく農薬に頼らない取組みが見直されています。

だいこんは 月が明るい時期に収穫すると中にすが入りやすいらしいです。満月の時は ピーマンのフェロモントラップにひっかかる虫が多いそうで 防虫時期が絞られるので 減農薬に役立てている方もいらっしゃるそうです。

( 余談ですが 個人のブログで フェロモントラップ というタイトルにしたら すごくアクセス数が増えました 農業用のものなのだろうけど ナカナカ すごいネーミング ! ハハハッ)

マルトでも、新月伐採というのをしています。もちろん 真夜中に伐るわけでもないですよぉ。

新月を過ぎると 植物は茎や葉 樹ならば 幹に水分や養分が多くなり 長い間には虫が付くと 江戸時代の農業の本にも 書いてあるそうです。

立春を過ぎてからも 春の芽吹きに備えますから 同じことが言えます。

一年の中で 材木にとって一番いい時期を 「伐り旬」 といい
更に 1ヶ月の中でも いい時期を選んで 伐採するのが 新月伐採なんですね。

防腐剤や防虫剤などの使用を なるべくなくして
同じ樹ならば 少しでも 長く 使っていただきたいですものね。

海が大潮の時は 地面も20cm上下するくらいの引力があり
それが 地球の生き物すべてに 影響されるのは当たり前だなぁと納得しました。

太陽より 月の影響の方が 大きいんですって。

彦根気象台のデータを新月とか満月で10年間くらい調べたら ダントツ 新月の時の気圧が高かったです。

この樹は、 新月伐採の時期とずれて 春近くに伐採しました。

樹自体が 傷んでいる場合もそうなのですが 樹液の出る量が
新月伐採の時期より 多いです。

他にも色々あるのですが 新月については 今日はこのあたりで・・・。
葉枯らしというも 大切なのですが それも またの機会に。

「樹を活かす家づくり」や 自然素材 健康住宅 長持ちする家 を建てる前に 樹業である工務店として こんな 目に見えない取組も大切なのです。

色々な都合もあるので すべて この時期にというのも 難しくはあるのですが・・・。

そうそう 私たち 滋賀県の「近江の森」 の先人の伝承にも 新月と木の事が 残っているんですよぉ。

滋賀県学習情報提供システム におねっと かたりべ

永源寺 「棒屋」 辰巳さん

余談ですが
この「かたりべ」シリーズ  もっと もっと 早く 増やして欲しいです。

石油や 化学物質 農薬がない時に どのように物をつくっていたか 今のうちに聞いておかないと・・・・。
すでに 辰巳さんは 亡くなっておられました

滋賀で評判の良い工務店